ククサお手入れ方法について(洗浄)

ククサお手入れ方法・洗浄 -保存版-


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■ククサをお手入れをする理由は?

ククサ kuksaは、ときどきお手入れをしていただくと、良い状態で長くお使いいただけます。
無垢の木という点を充分にご理解いただき、それぞれのククサ kuksa がもっている個性と暖かさを、ご自身だけの特別なものとしてご愛用いただけるようにと願っております。

ククサ kuksaは、油分が大好きです。
蜜蝋によりオイル仕上げがされた無垢のククサは、ウレタン塗装のような強い塗膜(プラスチック膜)をつくるものではないため、少し水分に弱いという欠点もあります。
そのため、オイル塗布によりお手入れをしていただと、その欠点を補うことができ、美しい質感をもった無垢の器となっていきます。

オイル塗布をすると、道管を通り油分がククサの木の内部に浸透していきます。
ククサに浸透した油分は内部で固まり、ククサ自体の強度が増していきます。
道管はもともと水分が浸透する場所なので、そこで油分が硬化するということは、水が木の内部に入りにくくなり、ククサが水分に強くなるということになります。

オイル塗布によりお手入れを繰り返すことによって、水分の出入りが少なくなり、材質が安定して強くなります。
また、ククサの色味も深いものとなり、美しい風合いの変化を楽しんでいただけます。

白樺のコブで作られているオイル仕上げのククサは、完成品になった後も呼吸を続けています。
呼吸しているククサと一緒に時間を過ごし、愛着のあるククサと寄り添う暮らしも素敵ですね。



■ククサ用お手入れのオイルについて

ククサのお手入れに向くオイルは、クルミ(ウォルナット)オイル、グレープシードオイル、エゴマ油、あまに油、などの植物性オイルです。
これら4種類オイルは、油の乾きが早い特性があります。
オススメはくるみ油とグレープシードオイルで、香りが気にならず、油の乾きが早いのでベタツキも少なく、ククサのお手入れに良いオイルです。
これらのオイルは、自然食品店や、スーパーで購入できます。

サラダ油やオリーブオイルは乾性油ではないため、ベタツキ感がありますので、ご使用の際は薄く塗ってください。
オリーブオイルは特有の香りが気になる方もいらっしゃると思われます。

また、ブッチャーブロックコンディショナーは、香りもなく、乾きも早いので、木の食器全般につかえで便利です。



■ククサのオイル塗布、お手入れ方法

1.  綿布(端切れでO.K.)を用意する

2.  くるみ(ウォルナット)オイル、グレープシードオイル、ブッチャーブロックコンディショナーなどを布に少量つけ、木目にそって塗り込みククサ全体に馴染ませます。

3.  約20~30分しみ込ませた後、表面に残った油分を拭き取り磨いていきます。



ククサお手入れ方法(洗浄)説明画像オイル塗布前



ククサお手入れ方法(洗浄)説明画像オイル塗布後


磨かれ、潤いもプラスされ、また生まれかわりました!

オイルを塗り込み、磨くという作業は、実に気持ちがよいものです、是非お試しください。
また、あまり時間をかけられない時などは、オイルを塗布してしばらく馴染ませてふき取っておくだけでも艶が戻ります。



■ご自身で油をしぼって塗布する方法

1. 布(コットンの端切れでO.K.)20~30cm角のサイズを用意する

2. その布の上にクルミの実を入れ、くるんでから輪ゴムで結びます。

3. 金づちで布が破れないように力を加減し、トントンたたいてクルミの実をつぶします。

4. 布にくるみ油が染み出てきたら、そのままククサに塗り込んでいきます。
油の出方が少ない場合は、またたたいて潰し、油を出します。



■ククサが欠けてしまった場合の修理

アウトドアなどで使用頻度が多く、少し口が欠けてしまったら、・・・
まずは5センチ四方程度にカットした、240番程のサンドペーパー(ホームセンター等で購入可)で、欠けてしまった箇所を整え成形します。


ククサお手入れ方法(洗浄)説明画像修理



全体的には、木目の方向にそって、飲み口の部分は、輪郭にそってペーパーをあててください。
コツとしては親指のハラを使うことです。

次に仕上げのオイル磨きです。(上記と同じ)

1. 綿布(端切れでO.K.)を用意する

2. くるみ(ウォルナット)オイル、グレープシードオイル、ブッチャーブロックコンディショナーなどを布に少量つけ、木目にそって塗り込みククサ全体に馴染ませます。

3.  約20~30分しみ込ませた後、表面に残った油分を拭き取り磨いていきます。


ククサお手入れ方法(洗浄)説明特別画像